好きな映画・舞台などの感想を綴っております。
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去る5月27日にテアトル新宿で行われた舞台挨拶。
それに参加してきたので思い出して書いてみようかと。
映画祭などには行ったことがあるのですが、舞台挨拶というのは人生初めて。
テアトルという単館系ということでキャパもそんなに大きくはないし、入れるかなあと不安感でいっぱいでした。
しかも出席されるのが船橋監督とオダギリジョーさんということで…ますます入れるのか?みたいな。
でも生でオダギリ氏を一度見てみたいというのもありましたし、ダメだったら舞台挨拶のない回でもいいや~という気持ちで参加。
見事に整理券をGetすることができ、お話を聞ける機会もいただきました…*^^*
というわけで夜行に乗って、しかも勉強道具をかつぎ、ギリギリまでノート書いてたりしたのでぼ~っとしてたもんですから捏造入ってると思いますが(笑)、思い出の意味も込めて残しておこうと思います。
映画の感想はまたゆっくりと。
あれも書きたいことがいっぱいありますし。
ちなみに私は結構好みでした。
では、以下回想。
ちなみにこの日の船橋監督はダークカーキのTシャツに黒っぽいジーンズで、オダギリ氏は茶色の飾りベルトがついた黒いシャツに色の濃いジーンズというお二人ともラフなスタイルでした。
ちなみにオダギリ氏の髪型は…右側刈上げの左側流しでした←言葉にはしにくい!

++++++++++++++++++++++++++++

司会者(以後、司):「では、船橋監督とオダギリジョーさんです!」

【右手のドアから監督・オダギリ氏が登場。予想していなかっただけに客席からは歓声が】

司:「船橋監督とオダギリジョーさんです。では、船橋監督。一言お願いします」

【マイクを受け取り、少し会場を見回して微笑みながら】

船橋監督(以後、監)::「こんにちは。監督の船橋です。今日はお足元の悪い中、立ち見が出るほど多くの人に集まっていただきまして本当に有難うございます」
司:「ありがとうございました。では、オダギリさんお願いします」
オダギリ氏(以後、オ):「あ~…おはようございまーす。オダギリです。えー、今日は‘嫌われ松子の一生’の初日に来ていただいて……」
司:「(笑)。いやいや、違いますよ!!」
オ:「(ちょっと笑いながら)そう、今日は‘嫌われ松子’も初日なんですよね(笑)。で、ここは‘Big River’なんですが、この雨の中よくこちらに来ていただいて(笑)有難うございます。そして松子のほうはスターがいっぱい…大集合ということで、さぞ華やかな舞台挨拶になっていると思うんですが、こっちは僕と監督2人で華やかに(笑)頑張りますのでどうぞ宜しくお願いします」
司:「(笑)。いえいえ、オダギリさんだって……。(気づいたように)あ、昨日カンヌから帰っていらしたばかりなんですよね…そうですよね?」
オ:「あ…はあ、まあ。でも……(司会者の方を見つつ)、こそ…今朝ぐらい…だったんじゃ?」
司:「あ、はい。今朝戻りましたぁ~」

【そうとは思えない元気さに、会場がざわめく(笑)】

司:「いやいや。私の話はいいんですよ(笑)。……いやぁ、今やもう世界を股にかけてご活躍のオダギリさんですから……今日はどうぞ宜しくお願い致します」
オ:「いえいえ(苦笑)。よろしくお願いします」
司:「えー、では監督」

【微笑ましく見守っていた監督がふと我に返る】

司:「今回の映画なのですが」
監::「はい。えー、この映画は実はパートナーのナイマンと2年前から暖めてきたものでして。やっと日の目を見ることが出来ました。きっかけはご存知の通り、9・11です。まずは直接、ナイマンとニューヨークで話はしていたのですが、9・11以降のアメリカ(ハリウッド?)ではテロリストだから、ムスリムだからという偏見が、少しずついろんな映画の中に出てきだしたんですよね。で、それは違うと思いましたし、そういうのを見つめなおすきっかけになればと思って作りました。偏見を乗り越えた先にある友情、といったようなものが描きたいと思いまして…」
司:「なるほど」
監::「まあ、そういう映画を作りつつ、実際の現場では意見が対立したりして凄かったんですけどね(笑)」
司:「そうなんですか(笑)。でもそういう対立を乗り越えて、より理解が深まっていったというか…」
監::「…そうですよね。お互い、もっと深い絆で結ばれたというか。そう、そうなんですよ。ナイスフォローを有難うございます(笑)」
司:「いえいえ。で、オダギリさんの方は全編英語、オールアメリカロケということで、撮影を前にプレッシャーみたいなものはありましたか」
オ:「(苦笑)。…まあ、英語で芝居したこともないですし、アメリカで撮影して、その上スタッフも全部アメリカ人という環境でほんとにやっていけるか、っていうのがありましたね。実際、そこが一番の壁でした」
司:「心配でしたか?」
オ:「それは、それはシンパイでしたよ~」

【わざとらしく言いつつ、大きく頷いてみせる。場内小さな笑いが起こる】


司:「あらら、すみません。……それで。実際に始まってみていかがでしたか?」
オ:「(苦笑)。や、つらかったですね。先日、その時の日記が見つかりまして…」
司:「日記ですか!」
オ:「ええ、まあ。で、こないだ読んだら、撮影初日の…え、と…2005年の1月2日なんですけど…。本読みがあったんですよね? 監督」

【監督、にこにこ微笑みながらこっくりと頷く】

オ:「そこで初顔合わせもあったんですが……その日の日記に『思っていたのよりも5倍以上つらい』(場内大爆笑)って、そう書いてあったんですよ」
司:「5倍ですか(笑)! 何がそんなにつらかったんでしょう?」
オ:「や、英語ですよ。英語がとにかくつらいみたいに書いてありました」
司:「で、慣れましたか?」
オ:「ええ、まあ。スタッフの方とか、あとクロエとかカビィとかからいろいろと教えてもらったりして、それでどうにかやり切れたかなと。もちろん自分でもいろいろ調べたりもしてたんですが。大変な事だなぁと思いました」
司:「で、そんなオダギリさんなんですが。監督からご覧になっていかがでしたか?」
監::「えーっと…僕の目にはそんなにプレッシャーがかかっていたようには見えなかったんですが……。かかってたんですかね?(笑)」

【オダギリ氏笑っている】

監:「でも言われてるみたいに、言葉の面はまったく問題になりませんでしたよ。心配もなかったですね。飄々と演じていてられて、素晴らしかったです(笑)。実は最初迷ったんですよ。スタッフはほとんどアメリカ人だし、指示を(英語にするにするか)どうすればいいかなあって。でも…(オダギリくん)通訳さんなしで普通につい
てきてましたよ。ああ、いいんだと思って迷わず英語で通しました。だから……楽でしたね(笑)」
司:「楽でしたか!」

【オダギリ氏笑いながら、首を振っている】

監:「ええ。実際、英語に慣れ親しんでいるはずの他の2人がセリフをとちったりするのに、オダギリさんはそんなことはなかったです。あんまりそういうものは感じさせなかったですね」
司:「そうですか。撮影の時の現場の印象は?」
監::「3人が車の中にいて一日撮影、みたいな事があったんですが、そうすると、僕が英語で音声さんに話して照明さんにも話して、それを中の3人も聞いていて、その上でさらに英語で指示を出すんですね。当然オダギリ君にも英語。で、それで、大丈夫だった。うまくいったんですよ。そこから、ああ、案外簡単だな、これでいけるな、みたいな事は思いました」
司:「オダギリさんから見て監督はどんな方でしたか」
オ:「僕アメリカの現場って初めてだし、どういうものかわからなかったんですけど……とても大人…でしたね。そう、大人な感じ」
司:「あ…え、と。それは現場がですか? 監督が、ですか?」
オ:「監督が、です(苦笑)。監督が大人な感じで。普段は穏やかなんですけど、厳しいところは凄く厳しくて。これ以上はできません、って言うと、もうそこから先は絶対出来ない厳しい現場なんですが…スタッフの要求を呑みつつ、でも妥協はせず。限られた日程の中で、それはもう本当に圧巻…でしたね」
司:「そうですか。え~、では。監督が映画の風景としてアリゾナのモニュメントバレーを選ばれたのはどういった理由だったのでしょうか?」
監::「(笑)。え~、これを言ってしまうと元も子もない、という感じなんですが…。実は僕、西部劇の大ファンなんです。で、是非そこで撮りたい、と」
司:「ここは西部劇映画が撮られていますもんね。ここはオダギリさんも好きなジャームッシュ監督のデッドマンという映画なんかもここで…」
監:「ええ。それともう一つ…これはショッキングな出来事だったんですけど。9・11以降のアメリカを描こうと思った時に、アリゾナのメサでターバンを巻いたシーク教徒がショットガンで撃たれるという事件がありまして…。アリゾナというと、田臥がいたサンズ…」
司;「バスケットの?」
監:「ええ。日本ではそういうので有名なんですけど。そこでそういうとんでもない事件が起こっていたんですよね。だから、そういうとんでもないところで、あえて撮ろう、ということになりまして」
司:「はい…。では、オダギリさんはいかがでしたか?」
オ:「そう…ですね。僕が実感したのは、現場でカメラを趣味で撮っていたんですが。それが全然違ってたんですね。ポラだともう真っ白で!」
司:「ポラ……?」
オ:「ああ、カメラです」
司:「ああ、カメラのですか」
オ:「ええ。それで日本との光量の差というか…全然違う光で、大きくて。日本では絶対撮れない景色なんですよ。それがちゃんとフィルムにおさめられている。とても嬉しかったですね。それでその中で自分が参加して映画になっているというのにとても感謝しました」
司:「先程、ジャームッシュ監督のお話が出ましたが、今回、デッドマンの助監督の方がスタッフに入ってらしたんですよね。オダギリさん、そのあたりの事は……?」
オ:「えっと…何の話をすればいいんでしょうか?(本気で分かってない様子)」

【司会者の方へ身を乗り出すオダギリ氏】

司:「えー、アレ……」
オ:「???」
司:「あの、たばこの……」
オ:「あ……タバコの話ですか? (一拍おいて)ああ、あれ……」

【ちょっと怪訝そうになったオダギリ氏に会場笑う】

司:「ええ、是非その話を(笑)」
オ:「えー……話せっていうんで話しますが(笑)。あの…」

【身を乗り出して飾られているポスターを見るオダギリ氏】

オ:「このポスターなんですけど。ここに、ですね、缶が2つ写っているんですが…」
司:「え? 缶?ですか……?」
オ:「ええ、そこに」
司:「???」

【傍観していた監督が今度は指をさして教えてあげる】

司:「ああ……はいはい」
オ:「で、これなんですが。たばこの缶なんです。で、デッドマンの時に助監督だった方が今回チーフスタッフで。おばちゃんで…凄くかっこいいおばちゃんなんですが。その方に、革で出来た小物…サイフみたいなヤツなんですけど。そういうタバコ入れと、このタバコを缶ごともらいました。それが巻きタバコで、その巻き方も教えてもらいまして…そういう話です」


【強制終了しようとするオダギリ氏に司会者慌てて突っ込み返す】

司:「いえいえ、それで。その続きを是非(笑)」

オ:「えー…これ色んなとこで言ってんですよね…」

【急にもごもごといいづらそうに、そして恥ずかしそうになるオダギリ氏。そんなオダギリ氏に焦れたのか、司会者の方が身を乗り出す】

司:「話しづらかったら、私から話しましょうか?(会場笑う)」
オ:「や……話します。……じゃあ頑張って言います!」

【場内、何故か拍手(笑)。オダギリ氏紅くなってうつむく、顔を上げないままで】

オ:「えー、その時にたばこの巻き方を教えたのは、ジョニー・デップに続いてあなたが2人目だ、と言われましたっ!!」

【最後はどうにでもなれ状態で言い放つ(笑)。場内、笑いつつも拍手】

司:「有難うございました(笑)。…で、もらった(タバコ)は……?」
オ:「使ったコレの他にももう一つ新品ももらいまして。2缶あったんですが、両方、もう吸いましたね」
司;「え? どっちもですか?」
オ:「(うなずきつつ)、いいたばこでおいしかったですよ」
司:「おいしかったんですか。えー、では。もうお時間ですし。最後になりましたが、監督、それにオダギリさん。この映画について最後に一言ずつお願いします」
監::「えーと…これからご覧になるわけではなく、もうご覧になった方々に、ということですが(笑)。きれいで雄大な風景とか、その中で立場も状況も何もかも違う3人がどうやって関わりを持っていくかとか。一回見ただけに、次はより面白く感じられるところがあるのではないかと。そうやって、二回、三回繰り返してもまた違った味わいを楽しめる映画だと思っています。よろしければ、また見に足を運んでください」
オ:「ロードムービーということで、内容はすごくわかりやすい映画だと思います。そして、ただの日本映画でもなく、監督がニューヨークに住んでいて、そういうアメリカのインディペンデンド映画ともうまい…うーん、取り合わせ、っていうんですかね。うまくからみ合っているんですよね。何度見てもいろんな取り方が出来ると思います。景色もすごくきれいだし、哲学的なものも中に含まれているところもあるし、また今度はいろんな人といろんな時にいろんな場所で楽しんでいただけたらいいんではないかなと思います。一度といわず、また見に来てください」
司:「はい、ありがとうございました! 船橋監督とオダギリジョーさんでした!」
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